Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
高桑 雄二*; 石塚 眞治*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 山内 康弘*; 水野 善之*; 頓田 英樹*; 本間 禎一*
Applied Surface Science, 216(1-4), p.395 - 401, 2003/06
被引用回数:19 パーセンタイル:64.2(Chemistry, Physical)SPring-8の原研軟X線ビームラインBL23SUに設置した「表面反応分析装置」を用いてTi(0001)表面のO分子による酸化素過程を放射光による光電子分光法で実時間その場観察した。また、東北大学において反射高速電子線回折(RHEED)とオージェ電子分光(AES)によっても実時間その場観察を行った。酸素分圧を210 Torrから810Torrの範囲とし、表面温度を473Kまたは673Kとした。光電子分光観察ではTi-2pとO-1s光電子スペクトルの時間発展を観察することで、清浄Ti表面がTiO変化する様子が観察された。また、RHEED-AES測定においては反射電子線強度とO-KLLオージェ電子強度が時間に依存した振動構造を示した。これらの実験結果から酸化されたTi(0001)表面の粗さの変化は表面の金属層の消失ばかりでなく、酸化結合状態の変化にも関係していることが明らかとなった。
寺岡 有殿; 盛谷 浩右; 吉越 章隆
Applied Surface Science, 216(1-4), p.8 - 14, 2003/06
被引用回数:6 パーセンタイル:35.62(Chemistry, Physical)SPring-8のビームラインBL23SUに設置された表面反応分析装置を用いて、O/Si(001)表面反応系における表面酸化とSiO脱離が900Kから1000Kの表面温度範囲で共存することが見いだされた。SiOはおおむね1000K以上の温度で著しく大きな脱離収率を示す。脱離収率はO分子の運動エネルギーが大きいほど大きい。ところが、1000K以下では逆の傾向を示した。すなわち、運動エネルギーが小さいほどSiO脱離収率は大きい。Si(001)表面の酸素の吸着曲線をO-1s光電子強度で測定した結果、SiO脱離収率の結果と整合した。これらの事実から900Kから1000Kの表面温度範囲ではSi(001)表面の酸化とSiOの脱離が共存することが明らかとなった。
吉越 章隆; 盛谷 浩右; 寺岡 有殿
Applied Surface Science, 216(1-4), p.388 - 394, 2003/06
被引用回数:9 パーセンタイル:45.98(Chemistry, Physical)OガスによるSi(0 0 1)表面の熱酸化は、MOSFETトランジスターのゲート酸化膜形成に主要な反応系の一つであり、近年のULSIの微細化により、ますます原子・分子レベルでの反応制御が求められている。反応初期過程の理解は、必要不可欠である。今回、われわれは、SPring-8の原研専用軟X線ビームライン(BL23SU)に設置した表面反応分析装置において、熱酸化過程のリアルタイム放射光Si2p光電子分光観察を行い反応初期における酸素分子の解離吸着過程(シリコンと酸素の化学結合状態)を調べた。放射光光電子分光法を用いたこれまでの研究は、固定されたエネルギーの光電子のみを観察しているため、ケミカルシフトを利用した化学結合状態に関する情報は十分とは言えなかった。今回、高分解能かつ高輝度という表面反応分析装置の特徴を最大に利用して上記の情報を得ることができた。表面反応の基礎的理解は、ナノテクノロジーの進展に貢献すると期待できる。